CT装置について
マルチスライスCT装置
GE社製 Revolution GSI;64列MDCT
高速、高解像度の最新式CT装置により、少量の造影剤、短時間の息止めで心臓CT検査が可能になりました。もちろん心臓だけではなく、頭部から胸腹部、下肢動脈までの検査が実施可能です。
心臓CT検査の実際
当院では2006年10月以降、10000症例以上の心臓CT検査を実施しております。
検査を受けられた方の平均年齢は68.1才、男性の割合は60%でした。動脈硬化危険因子【高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、肥満、遺伝素因、動脈硬化年齢(男性≧45才、女性≧55才)】を2つ以上持っている方が7割を占めています。また近隣の医院からの検査依頼の紹介率は57%でした。
造影剤の使用量は平均57ml(体重により決定)、心拍数を減少させる薬(βブロッカー)の使用率は47%でした。
初回診断目的の心臓CT検査の結果、約半数の方には大きな異常所見は認められず経過観察となっております。
ただし約2割の方には冠動脈造影(カテーテル)での精密検査が勧められる結果でありました。さらにそのうち生理学的な心筋虚血が証明された病変部には実際にカテーテル治療(ステント治療/バルーン治療)や冠動脈バイパス術が必要と判断され、治療が行われております。
最近では、ステント治療後のステント内再狭窄の有無をチェックする目的で心臓CT検査を行うことも増えてきています。